カラー後の落とし穴:過酸化水素が髪と頭皮に与えるダメージとは?正しい除去ケアで未来の髪を守る方法

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ヘアカラーの過酸化水素に要注意

こんにちは、エブリカラーデイズ毛髪診断士 鈴木です。

白髪染めやファッションカラーなど、ヘアカラーは今や見た目の印象を左右する重要な習慣のひとつです。ただその一方で、多くの人が知らない“カラー後のリスク”が存在しています。特に注目したいのが「過酸化水素」の残留です。
過酸化水素(H2O2)は、ヘアカラーの2剤に含まれる成分で、髪を明るくしたり、染料を発色させるのに欠かせません。ただし、その強力な酸化力は髪や頭皮にとっては大きな負担となります。大切なのは、髪を染めた後にどれだけしっかりと除去できるか。この“アフターケア”が美髪を守るカギになります。そこで今回はヘアカラーのあとに絶対にして欲しいケアについて紹介します。
・髪のダメージが気になる
・頭皮への負担が心配
・毎月白髪染めをしている

これらのことにあてはまる人はぜひ最後までご覧ください。

過酸化水素とは何か

過酸化水素は、酸素(O)が2つと水素(H)が2つで構成された化合物で、化学式はH2O2。非常に不安定で分解しやすい性質を持ち、分解時には活性酸素(ヒドロキシラジカルなど)を発生させます。医療現場では殺菌・消毒剤としても使われるこの成分は、濃度や使用方法によっては人体への刺激となることも確認されています(※参考:厚生労働省『化粧品基準』による配合上限の設定)。
ヘアカラーにおいては、酸化染毛剤(酸化染料)を発色させるための酸化剤として配合されているため、髪色を表現するためには必要不可欠な成分ではあるのですが、その後の残留が問題になるのです。

 

カラー後に髪へ与える影響

ヘアカラーは髪が傷む

  1. 乾燥とパサつきの増加
    過酸化水素が毛髪内部に残ると、髪の主成分であるケラチンタンパク質のジスルフィド結合(S-S結合)が切断され、髪の構造が弱体化します。これにより、キューティクルがめくれ、髪内部の水分保持力が失われ、乾燥やパサつきが顕著になります。また、2016年に発表された毛髪化学の研究では、過酸化水素が残留すると毛髪内の脂質も酸化され、髪の柔軟性が損なわれることが確認されています。
  1. カラー後の退色促進

染めた後、1週間〜2週間ほどで髪が黄ばんできたり、色味が抜けてしまった経験はありませんか? これは残留した過酸化水素が髪のメラニンを酸化させ続けることで、必要以上に髪をブリーチし、色素の定着を妨げている可能性があります。これは“Late Oxidative Damage”(遅発性酸化ダメージ)とも呼ばれ、欧州の化粧品研究機関でも指摘されている現象です。

 

頭皮への影響

頭皮 乾燥 保湿

  1. 乾燥とバリア機能の低下
    過酸化水素は、頭皮表面の角質層にあるセラミドや天然保湿因子(NMF)にも影響を与え、頭皮の水分を蒸発させやすくします。その結果、つっぱり感やかゆみを感じつようなデリケートな状態を引き起こすリスクが高まります。
  1. 白髪・細毛の進行を助長する可能性
    2009年にドイツの医学誌で発表された研究では、白髪の原因のひとつに「毛包内の過酸化水素蓄積」が関係していることが示されました。過酸化水素がチロシナーゼという色素酵素の働きを阻害することで、メラニン生成がストップし、結果として白髪が増えるというメカニズムです。
  1. 酸化臭と頭皮トラブル
    皮脂と過酸化水素が反応すると、過酸化脂質が発生し、強い酸化臭を放ちます。これは「酸化臭」と呼ばれ、いわゆる“加齢臭”の一部とも言われています。また、この過酸化脂質は細胞毒性を持ち、毛根周囲の細胞を刺激し、頭皮炎症やかゆみ、場合によっては脱毛症状の引き金になることもあります。
  1. 頭皮の硬化とたるみの原因に
    頭皮は顔とつながっており、その柔軟性は顔の印象に大きく影響します。過酸化水素による慢性的な乾燥と酸化は、頭皮の血流を阻害し、柔軟性を奪います。その結果、頭皮が硬化し、重力に逆らえなくなった皮膚が顔のたるみとして現れてしまいます。

 

過酸化水素の残留期間と除去の重要性

過酸化水素は、1〜2回のシャンプーで完全に除去されるわけではありません。約10日〜14日間は髪や頭皮に残留する可能性が高いと考えられています。この間、酸化ダメージはじわじわと蓄積され、髪の劣化や頭皮トラブルの温床になってしまいます。そのため、ヘアカラーそした後の48時間以内にしっかりと除去ケアを行うことが、美髪・健やかな頭皮の維持には不可欠です。

過酸化水素を除去する具体的な方法

過酸化水素除去 美容室

  1. プロ仕様のカラーケアを受ける
    美容室では、過酸化水素を除去するための後処理ケアを導入しているサロンも増えています。専用の酵素・中和剤・抗酸化処理を施すことで、残留物を中和し、酸化の連鎖を止めることができます。

ヘマチン ヘアケア

  1. ヘマチンを含むアイテムを活用する
    ヘマチンは、鉄を含む複合有機化合物で、活性酸素を中和し、残留過酸化水素と結合して安定化させる作用があるとされています。また、ケラチンと結合して髪を補修する作用もあるため、髪のダメージケアにも優れた効果が期待できます。

    頭皮 顔 化粧水 エッセンスローション

  1. 抗酸化成分配合のスカルプケアを取り入れる
    たとえば、ビタミンC誘導体やフラーレン、エルゴチオネイン、コエンザイムQ10などは、頭皮の酸化ストレスを軽減し、健康な環境を維持するのに役立ちます。抗酸化成分を補うことで、酸化の悪循環を断ち、カラー後のダメージを防ぐことができます。

 

カラー後に使いたいおすすめ製品

ZEROカラーケアフォーム

ヘマチンや4種の抗酸化成分が残留した過酸化水素やアルカリ成分をやさしく除去。シャンプー前に使用することで、髪と頭皮に起こったヘアカラーのダメージを軽減します。
→【髪と頭皮のダメージををリセットする】ZEROカラーケアフォーム

エッセンスローションZERO

頭皮かゆみ予防 化粧水
高機能美容液として頭皮と顔に使えるローション。フラーレンやエルゴチオネインなど、抗酸化力の高い成分とともに、乾燥しがちなカラー後の頭皮を潤わせるリピジュアやペリセアも配合。乾燥による頭皮負担や、酸化ストレスを徹底ケアします。
【酸化ストレスをケアする】エッセンスローションZEROはこちら

 

まとめ

ヘアカラーの直後は見た目も気分もリフレッシュされたタイミング。でも、本当に大切なのはその“後”のケアです。過酸化水素は必要不可欠な成分である一方、残ったままにしておくことで髪の美しさも頭皮の若さも損なわれてしまいます。だからこそ、カラー後はただのシャンプーで済ませず、過酸化水素を的確に除去する専用ケアを取り入れてみてください。

未来の髪と肌のために、今日からできるアフターケアを始めましょう!

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